1.羽子板の由来

羽子板は、正月の遊びになっていますが最近はあまりおこなわれていません。
ですが、実際に行ったことがない人でもその存在を知っている人は多いでしょう。

これは、カレーパンや凧揚げなどと同じように正月の遊びとして行われていますのでこれらが一つのセットになっているようなイメージがあります。
ですが、その起こりは全く異なるものがあります。

もともとは、無病息災や子供がしっかりと成長してくれることを願って羽子板を作ったわけですが、室町時代ぐらいからは遊びとして発展してきました。
今のような形になったのが室町時代ぐらいでしたが、実際に利用されていた板などは、当時のものよりも薄っぺらいものになります。

昔の羽子板は、今のようにきれいに加工されたものではなく非常に味気ないものをしていました。
今のボールのような形をしたものも非常に簡単に作られており、現代のものとはずいぶんと異なるものになっています。
そもそも当時は機械などもなくきれいに作ることができませんでしたので、そのようになっても仕方がないでしょう。

江戸時代ぐらいになると、多くの庶民たちに伝わるようになり、正月になれば羽子板をするのが一般的です。
実際に行う場面では、墨汁などで目にばってんをしている様子などがえがかれていますが、これはまるい部分を地面に落した場合にバツゲームとして行われるものになります。
どちらかといえば、男性よりも女の子の方が行っている姿をいますがこれはいったいどのような意味があるかも知っておきましょう。

2.羽子板は女の子に対して無病息災を願ったもの

そもそもなぜ女の子に羽子板を送るかといえば、女の子に対して無病息災を願ったものだからです。
これにより、健やかにそして健全に育つようにとの思いが込められています。

では、なぜ顔に墨を塗る習慣があるかといえば、これは単にバツゲームといった意味ではありません。
そもそも、このいた自体は子供が病気にならないように糸の願いが込められているものです。

一見バドミントンやテニスのような勝負ごとのように思えますが実はそのような意味は非常に薄いものです。
ではどのような意味があるかといえば、お互いの健康願って長時間二人で打ち続けられることを目的としていました。

羽子板
画像引用:http://www.soneningyo.com/hagoita/

こうすることで、長きにわたり健康願うことになりますがそれでも人間のおこなうことですので途中で羽が落ちてしまうようなこともあるでしょう。
この時、健康が途切れてしまったことを意味していますが黒い色を使うことで魔よけの意味を込めました。
なぜ黒かといえば、当時は鬼が黒いものを嫌うといわれていたからです。

いくら途中で健康が途切れてしまっても、そこに鬼が来た時に黒い色で塗っておけば鬼が避けていくといった意味合いがあります。
もし、子供たちがこれから遊ぶ場合にはそのような意味を教えて顔に墨を塗るようにするべきです。
当時の時代だから効果があるわけではなく現代においてもやはりその効果は十分にあるかもしれません。

3.埼玉県の岩槻市などで多く作られている

このように発達した一方で、もう一つ飾り物も注目されるべきです。
よく、壁などに飾られていたがありますが、これは遊びに使うものではなく飾るものとしてつくられたものになります。

実際に現在でも、それを作っているお店などはいくつかあります。
どのようなお店が作っているかといえば、人形展などを営んでいるところが作っている傾向があるでしょう。

人形店を営んでいるところは、伝統を非常に大事にする傾向があります。
伝統を大事にしているようなところは、人形だけでなく羽子板も大事にしている傾向が見受けられます。
現在は、埼玉県の岩槻市などはそのようなものが多くつくられているでしょう。

4.羽子板の値段ってどれぐらい?

では購入するときどれぐらいの金額になるかですが、金額は飾り物の場合にはそれなりの金額がかかると考えて間違いなりません。
ただ、庶民に購入してもらうものも非常に多いですので、\1000ぐらいで購入することができるものもあります。

しかし、本格的な職人が作ったものに関してはそれなりの価値がつきますので5万円から10万円ぐらいすることも少なくありません。
このように、実に魅力的な板ができあがった場合やはりそのデザインは美しいですのでそれなりの価値がつくことが理解できるはずです。

そのような高いものを一体だれが購入するのか疑問に感じる人もいるかもしれませんが、たいていの場合飾り物に利用する場合には祖父母が購入している傾向があります。

祖父母は比較的お金を持っている人が多いため孫たちの無料息災を願うためそれなりにお金をかける傾向があるでしょう。
よくひな人形などで、100000円以上するものを購入する祖父母もいますが、昔から板に力を入れている地方や興味がある人にとってはそれだけのお金をかけても十分なものと言えます。

若い人にも興味を持ってもらおうと、最近はやりのキャラクターものなどが板にえがかれているものも少なくありません。
このように形は少しずつ変わってきますが、本質的な部分に関しては昔からの伝統がまもられているといえます。

最終更新日 2025年6月10日 by vbutam