貧困

子供の貧困問題が表面化して来た日本

日本は豊かな先進国です。

ここ二十年程は景気が後退し、経済力は他の諸外国に追い抜かれてしまいましたが、まだまだ世界有数の経済大国です。

世界地図で見れば大変小さな国家ですが、巨大な国土を誇る中国と米国に肩を並べられており、景気がやや後退した今日においても日本は工業や自動車やIT分野において指折りの存在です。

日本の国に限った話ではありませんが、ユニセフなどの活動にもあるように先進国において世代間格差が激しくなってきました。

日本の国では昨今子供の貧困問題が表面化して来ました。

一昔前は一億総中流という言葉があり、実際に日本国民は文字通り経済的に中流の世帯が大多数でした。

父親がサラリーマンとして勤務すれば、その給与だけで一つの世帯が平凡ながらも安定した生活が営めました。

昭和の頃は良い意味で普通にサラリーマン男性が淡々とお仕事をこなすだけで子供は無事に成長し、社会全体が緩やかな経済成長を遂げていたため、国民の将来不安もなく、内需も安定していました。

ところが平成の時代に入り、バブル崩壊やITバブルの崩壊、そしてリーマンショックの余波など、一つの時代に歴史的な大不況の影響が日本国民を襲いました。

ごく普通にサラリーマンとして働くだけでは経済的に立ち行かなくなる家庭も増加しました。

家庭の経済力が落ちればその余波は子供の教育費や食費などに直撃する

そもそもサラリーマンとして勤勉に働き、特に資質にも問題がなかった大勢の男性が人件費削減の名目でリストラに遭遇しました。

サラリーマンと専業主婦で役割分担をしていた日本の一般的な家庭のライフスタイルが平成に入り完全に廃れました。

女性の社会進出を応援する識者は多いですが、経済的な事情によって女性が不本意ながら働きに出なければいけない社会構造の変化が背景にあるため、決して今現在の雇用情勢は手放しに評価できる環境ではありません。

夫がリストラに遭遇し、家庭の経済力が落ちればその余波は子供の教育費や食費などに直撃します。

元々物価や税金が諸外国よりも高い事もあり、子供を持つサラリーマン男性の職や給与が不安定化すれば、社会全体の貧困率は比例する形で増します。

出典:日本ユニセフ協会寄付金

戦後の社会はサラリーマン男性が経済発展を支えており、平成の大不況を受けて、大多数の男性陣が職を失い、また最近の若年層は年収が一時期の水準の半分以下になっています。

40代以下の夫婦のもとに生まれた子供は景気が悪い時代しかしらず、教育や栄養の水準が実は昭和の時代よりも後退しており、今後深刻な社会問題となります。

最終更新日 2025年6月10日 by vbutam