通いたくないダンススクールの環境…

近年のダンスブームを追い風としてダンススクールの需要が高まってきました。

一口にダンスといってもヒップホップから社交ダンスまでいろいろな種類があり、それらの一つを扱っているところもあれば網羅的に教えているところもあります。

いずれのダンススクールでも高い指導力が重要であるのは確かですが、それだけしか気にしていないと集客力が下がってしまうので気を付けましょう。

たとえば、ダンスの指導が行われる環境は集客に大きな影響を与えることが分かっています。

スタジオが不衛生であれば、見学に来た人の多くは入学したいと考えません。

あまり目立たないような隅にたまっているホコリなども目ざとくチェックされていることが多いです。

そんな環境で激しく体を動かしていると、口や鼻からホコリをたくさん吸い込んでしまうリスクがあります。

そのように理論的に考えなくても、本能的な判断によって避けられてしまうことが多いのです。

また、レッスンでは汗の処理も重要であるため、シャワー室や手洗い所なども注目されやすいポイントです。

水場はカビが発生しやすいのできちんと手入れをしておく必要があります。

また、レッスンのスケジュールを決めるときも用心しなければなりません。

間隔を詰めすぎたスケジュールにしていると、生徒は休憩できないまま体を動かし続けることになります。

汗で湿った服を着替えなければならない場合もあるでしょう。

また、生徒が入れ替わるときに慌ただしすぎると、転倒などのトラブルが発生しかねません。

利益率を重視するあまり、スケジュールをタイトにしすぎないように注意する必要があります。

 

体験レッスンや見学が1番の判断材料になる

スタジオをレンタルして教えている小規模なところでは、少しでも休憩を削って多く教えようとしがちなので気を付けましょう。

無料体験を充実させることも集客のアップにつながります。

見学を無料にするのは当然ですが、少なくとも1回はレッスンも無料で受けられるようにするのが望ましいです。

ダンスを習う人はセンスを重視している傾向があり、体験して自分と合っていると感じたら高い確率で入学してくれます。

パンフレットを見て悩み続けていた人でも、1回体験するだけで入学を即断することは少なくありません。

そこで ポイントになるのはインストラクターの育成をしっかり行っておくこと です。

いきなり熱血の厳しい指導を行うと敬遠されてしまう恐れがあります。

ダンスには厳しい指導が必要な場面もありますが、初心者には必ずしも必要ではないため、段階的に移行していくことが大切です。

言い換えると、インストラクターには指導力だけでなく、ビジネスとしての訴求力をつけさせる必要もあります。

体験や見学をした人が魅力を感じるような指導を行わなければなりません。

 

クラスのレベル分けが肝心

クラスの編成も注意が必要なポイントであり、人数とレベルに気を使うことが求められます。

人数が多すぎるとインストラクターの目が行き届かなくなりますし、生徒ごとに細やかな指導をするのも難しいです。

また、体が触れ合ってしまうので、ダイナミックなアクションを要するダンスを扱えないというデメリットもあります。

それは周知の事実なので少人数制のところを選ぶ生徒が増えており、ダンススクール側も少人数制であることをウリにするケースが多くなってきました。

一度にたくさん教えたほうが売上は増えますが、肝心の生徒を集客できなければ意味がありません。

いったん集まったとしても、上記のようなデメリットに気付くと、他のダンススクールに移ってしまう可能性が高いです。

したがって、目先の大きな利益ではなく継続的な安定性のある利益を優先しましょう。

良好な経営を続けていれば、一クラスを大きくするのではなく、クラスを増やすという方法でダンススクールを拡張していけます。

一方、クラスのレベルの設定も慎重に行わなければなりません。

レベルが低すぎる人がいると進行に支障が出てしまいますし、レベルが高すぎる人がいると実力差を痛感してやる気を失わせてしまいます。

したがって、こちらに関してもなるべく細かく分けるのが理想ですが、いろいろな都合により不可能な場合もあるでしょう。

この場合、一緒に踊っても不自然にならないレベルの範囲を見定めて、その範囲の生徒だけを集めてクラスを編成しなければなりません。

ただ教えるだけでなく、生徒のレベルをチェックする作業が必要になるということです。

このようにインストラクターの役割は多いので、そちらに関するフォローをしっかり行うことも欠かせません。

完全に任せきりにしていると、振りが使い回しばかりになったりするなど、負担を軽減しようとして弊害が出てくることになります。

そのような事態を避けるため、定期的に面談を行って困っている点を尋ねるなどの配慮が必要です。

特に新人のインストラクターに対しては、ダンスのプロであっても指導者のプロではないという認識を持って、日頃から十分な支援を行っていきましょう。

 

ダンススクール東京初心者より引用

最終更新日 2025年6月10日 by vbutam